新年を迎え、気持ちも新たに
今年最初の学園研修が令和7年1月11日、名古屋産業大学文化センター3階大ホールで行われました。新年を迎え、新たな気持ちでスタートし、教職員約160名が参加しました。
高木弘恵理事長は年頭の挨拶で、最初に昨年12月25日から3日間にわたってネパールを訪問し、学校生活のカーボンニュートラルを探究する「ゼロカーボンスクール」を国際展開していくために、ルンビニ州ティロッタマ市と環境教育に関する連携協定を締結したことを報告しました。そして、名古屋産業大学学長補佐の伊藤雅一教授が率いる環境経営研究所が、気候変動対策推進の一環として、学校法人高田学苑高田中・高等学校との共同で推進する「小・中学校、高等学校における緑化木調査の系統的支援と海外展開」における功績が認められ、昨年12月に「令和6年度気候変動アクション環境大臣表彰」の普及・促進部門緩和分野において合同受賞したことが紹介されました。
高木理事長は、元旦にファミリーマートが「コンビニで服を選ぶ時代。」という広告を打ち出し、オリジナルのアパレルブランド「コンビニエンスウェア」を立ち上げ、国内外のコンビニで衣料品を買う文化の創造に向けて取り組んでいく、今までにない発想を生み出すビジネスモデルを目にして時代の流れを感じたこと、今年はLINEやSNSの普及などで、さらに年賀状を出す枚数が減る中、年賀状という日本伝統文化の伝承の大切さを改めて感じたこと、環境問題に配慮した様々な取り組みが行われ、人と環境に配慮したラベルレス商品が需要拡大していること、健康に対する意識の高まりから健康管理が重要視されていることなどについて触れられました。
最後に「巳年は、何事にもチャンレジして前に進むのに良い年、繁栄の年であると言われています。今年の目標を決めて、ぜひ新たな目標に向かってチャンレジしてください。そして、今年も愛情教育をもって在学生、在校生が成長できるよう支援していただきたいと強く願っています」と述べました。
続いて、新年を祝うオープニングセレモニーが行われ、津軽三味線ARTISTとして東京を拠点に日本全国、海外で数々の演奏活動を行う「岡野兄弟」の岡野哲也氏による演奏が披露されました。心に響く三味線の音色に躍動感あふれる迫力ある演奏が繰り広げられると、会場は新春の晴れやかな雰囲気に包まれ、『津軽じょんから節』など4曲が演奏された後、会場からは大きな拍手が送られました。
岡野兄弟は地元・愛知県尾張旭市出身で、令和6年より「尾張旭市ふるさと大使」として、次世代教育の推進、尾張旭市の魅力発信やにぎわいの創出やイメージアップを図るための宣伝活動に力を注がれています。
愛知県政策企画局企画調整部地方創生課担当課長の石川盛久氏より「愛知のまち・ひと・しごと創生」をテーマにご講演いただきました。
愛知県は、令和5年10月に「愛知県まち・ひと・しごと創生総合戦略2023-2027(愛知県人口問題対策プラン)」を策定し、人口減少にできる限り歯止めをかけるとともに、人口減少下でも県内各地域が活力を維持し、すべての人が活躍でき、安心・快適に暮らせる社会の構築を目指しています。今回は愛知県の人口動向や基本目標と施策などについてお話をいただきました。
そして、2020年東京パラリンピック・バドミントンの女子ダブルスで銅メダル、2024年パリパラリンピック・バドミントンの混合ダブルスで7位入賞を獲得された、パラバトミントン選手の伊藤則子氏をお招きして、パラバトミントン競技をはじめるきっかけ、パラリンピックの会場や試合の様子、試合中に心がけていることなどについてお話をいただきました。伊藤選手は「これまでパラリンピック競技大会に出場させていただいて、パラリンピックの会場では至る所で多くのスタッフ、ボランティアの方が活躍されていて、笑顔でお声掛けいただいたことにとても感謝しています。今回、地元で開催される『第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)』及び『第5回アジアパラ競技大会(2026/愛知・名古屋)』の成功に向けて、愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会のアスリート委員として、多くのボランティアの方々が大会を支えていただいていることを伝え、選手とボランティアの方々がお互いに記憶に残る大会になればと思っています。そして、今後もパラバドミントン、パラスポーツの普及・発展に向けた活動を続け、選手にとってスポーツの楽しさを感じながら、それぞれの目標に向かって頑張ることができる大会にしていきたい。一緒に愛知県のパラスポーツを盛り上げていけるよう一生懸命頑張ります」と呼びかけていました。
公益財団法人愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会副事務局長の中森康弘氏より「愛知・名古屋2026大会」ボランティア募集の概要についてご説明をいただき、学生・生徒・教職員への積極的なボランティア活動への参加を促していました。最後に、伊藤則子選手から「スマッシュの動き」と「2020年東京パラリンピックの銅メダル」が披露されました。バトミントン選手のスマッシュは時速300km超える速さであることから、今回は観客席の左右に放物線を描くような速さでスマッシュを打ち、大きな歓声のもと、シャトルを手にした教職員は伊藤則子選手からプレンゼントされていました。そして、銅メダルを手にした教職員はメダルの至極の輝きと重みを実感していました。講演を終えると、伊藤則子選手に会場に響き渡る大きな拍手が送られていました。
会場を移動して、名古屋産業大学・名古屋経営短期大学尾張旭キャンパスの中庭で、愛知県、豊橋市、尾張旭市のご協力のもと、尾張旭市役所総務部危機管理課災害対策係の職員2名による起震車での地震体験が実施されました。いつ起こるか分からない自然災害に備え、甚大な被害が予想される南海トラフ地震を想定して、臨場感あふれる震度7の揺れをリアルに体験することができました。当日は、地震体験に多大なるご尽力を賜りました愛知県議会の政木りか議員が会場にお見えになられました。